権中納言俊忠家に恋の十首歌よみ侍ける時、
祈れども逢はざる恋といへる心をよめる

憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ
 はげしかれとは 祈らぬものを

             ――源俊頼朝臣 「千載和歌集」


<直訳>
藤原俊忠の家において、恋の歌を10首詠みましたときに、
「祈っても逢えない恋」というお題で詠んだ歌

私に対してつれなかった人を、初瀬の山おろしよ。
観音様に(相手が私になびきますようにと祈ったけれど、)
辛さが一層激しくなれとは祈らなかったのになぁ。


・文法など
「山おろし」と「はげし」、「初瀬」と「祈る」はそれぞれ縁語。

ちなみに「山おろし」とは、局地風の一種で山から吹き降ろす風。
漢字で書くと、「下」の下に「風」で「颪」。
いかにも山から吹き降ろしてきそうな感じですね。

「ものを」は詠嘆の終助詞(〜なのになぁ)。

「初瀬」
奈良県桜井市初瀬のこと。
ここに観音信仰とあじさいで有名な長谷寺がある。

hは中学のときに、長谷寺へ友人とあじさいを見に行って、
そのあじさいよりも絵を描いていたおばさんに怒られた思い出がある。
それほど騒いだ記憶はないのだがなぁ。

アクセスは、近鉄大阪線桜井駅から名張・青山町方面へ2駅。
大阪(上本町、鶴橋、布施など。難波からは鶴橋で乗り換え)からは、
急行(または快速急行)で河内国分(快速急行は通過)、
大和八木あるいは桜井まで行き、
榛原か名張行きの準急に乗り換えるとよい(15〜20分に1本の間隔かな)。
祭事の時期は、急行が臨時停車することもある。
駅からは徒歩で少し遠い(15分くらい)が、商店が軒を並べているので楽しい。

入場料必要。
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