昨日の第30番歌からちょっと飛んで、今日は第38番歌。
ここから40番代にかけては、恋の歌が多く入っています。



忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
  人のいのちの 惜しくもあるかな
               ――右近  「拾遺和歌集」


<直訳>
あなたに忘れられるこの私の身は何とも思いません。
ですが、神に誓ったことを破ったことで、神罰が下るのではないかと、
あなたの命のことが惜しまれてなりません。


・背景や文法など

藤原敦忠(第43番歌)と恋仲にあり、
敦忠が「神に誓って君のことを愛する」とかいったのに、
気が付いたら通ってきてくれないし、別の女のもとに通っている。

実はこの歌、2通りの解釈があって。

「誓いを破ったんだから、神罰が下って死んでしまえばいいのに」と恨みたっぷりの意味と、
「誓いを破ったので、神罰がくだらないかと心配ですわ」と健気な意味があります。

まぁ、夢があるのは後者なので、そういうことにしておきましょう。



<実情に合わせた意訳>
「あなたを愛すると誓うよ。」

そう言ったのはいつの日でしたか。

あなたと別れることになりましたが、私のことは忘れられても構いません。
万が一のことがあっても、あなたのことだけを想い続けているので、怖くも何ともありません。

ですが、あなただけは病気とかになると私は悲しいのです。


一方的にふられて別れたはずなのに、
どうしてこんなにも、あなたのことを想わずにはいられないのでしょうか・・・。
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