心地例ならず侍りける頃、人のもとにつかはしける

あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
 今ひとたびの 逢ふこともがな

              ――和泉式部  「後拾遺和歌集」


<直訳>
病気がいつも通りよくないころに、好きな人のもとへ贈った歌

私はまもなく死んでしまうことでしょう。
あの世への思い出(冥土の土産)に、
いま一度、あなたに逢ってから死にたいものですわ。



・文法など
「あらざらむ」=「ある」+打消「ず」+推量「む」
→「存在する」+「〜ない」+「〜だろう」
⇒「生きていないでしょう」の意

「この世のほかの」
→「この世」の「外(ほか)」
⇒「あの世」の意

「もがな」=願望を表す終助詞。


<和泉式部>
情熱的な恋愛の歌を多く詠んだ。
彼女と夫(保昌)の逸話により、京都にある貴船神社は縁結びの神社として有名。

まず、橘道貞と結婚するも数年で破局。
このときに儲けた子が、小式部内侍(第60番歌の詠み人)である。

その後、時の冷泉天皇の第3皇子の為尊親王と恋仲に。
身分の違いから結婚することもできず、為尊親王が病死される。

為尊親王の死後は、親王の同母弟(第4皇子)の敦道親王と交際。
この敦道親王もまた早世され、それ以後は中宮彰子に仕える。

晩年は、藤原保昌と再婚する。
保昌は「今昔物語集」の袴垂(当時の大盗賊のボス)との一説で有名な人。



<♂と♀シリーズ第4弾>

〜文化祭当日の劇中にて〜

『中関白様・・・』
♂『君のことは忘れないよ。。。』

〜中略。劇は大団円へ〜

♀『あなた様とは共に忘れないと約束したのに、
  私は病気になり、もうよくはならないのでしょう。
  死んでしまったとしても、私のことは忘れないでください。
  でも、この世の思い出にもう一度だけでもいいから、
  あなたともう一度だけ一緒に一夜を過ごしたかった。
  どうして、あなたの心は変わってしまったのでしょう。あぁ、樹さま!』

♂「・・・ばっ、それオレの名前だ」

〜ここにて幕〜

♂「ちょ、恵。最後なんなんだよ。」

♀『幼少の頃より、お慕え申していますのに、
  どうしてお気づきになられないのでしょう。
  どうして私の方が先に想い始めたのに、違う人を見るのでしょう。』
♂「もう、終わっただろ!」

♀『私はいつでも樹さまをお慕え申しています。
  今一度あなたと会いたいと思っております』
♂「なんでオレが主役かわかったぜ・・・。」


♂「ハメられた。クラス全員グルだな・・・!」

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